創立25周年特別企画
コラム


Episode6

オリヴァーはワクチン予約が専門なのか?

「主治医ドットコム」は小児ワクチン専門なの?というご質問をよくいただきます。いえいえ、もともと20年近く前に一般診療の予約システムでスタートしておりますし、現在も多くの医療機関で当社の診療予約システムをご利用いただいています。ではなぜ、そのようなイメージを持たれるのか?

理由はもちろんわかっています。一般診療の予約に関しては、制作当初は順番取りのシステムであったのが、ある時点で時刻予約(正確に言うと時間帯予約)に変更したことが背景にあります。順番取りから時間帯予約へと変わった経緯はとても奥深く、それだけでもコラム2回分くらいかかりますので、詳しいことは近いうちにご説明するとして、結論から言うと順番取りでは、当社が重視している投資効果の高い予約システムが実現出来なかったのが最大の理由です。患者の待ち時間も大して解消されないうえ、医院側のストレスも変わらなかった、ということから方針転換をしたわけです。
「医療は順番」という考え方の先生方も相変わらず多くいらっしゃいますので、当社のシステムを無理やりお勧めするのではなく、順番システムは他社にお任せして、予防接種の予約に関しては当社システムをご利用いただくというケースも喜んで受け入れていきました。診療の順番取りはアイチケットさんでワクチンは当社、というケースも少なくありません。ワクチンの予約に関しては他社とは一線を画すシステム、これもインフルエンザ専用予約同様に小児ワクチンに特化したシステムでは業界初でしたし、その精度については絶対の自信を持っています。何が違うのか? わかりやすいところでは、ワクチンを患者が予約する際のアラート機能です。接種履歴の管理を例に挙げると、他社のシステムでは基本的に接種履歴をすべて入れないと予約できないというものが多いです。一見すると、それはいいね、履歴がすべて管理できるから、という流れになり当社の「履歴が無くても予約できる。」が裏目に出る場合もあります。しかし現実問題として、ワクチンを予約する場合に患者に「過去の履歴を全部入れてください。」というのはナンセンスといえます。初回のワクチンから全てひとつの医療機関で接種しているならまだしも、ワクチンは診療とは異なり、どこの医療機関で接種しても同じです。つまり、ほとんどの親は複数の医療機関で予防接種を行っており、他で接種した履歴も毎回入力させる、それが複数医院にまたがった場合、2箇所も3箇所もすべて履歴登録をしないと予約ができない、という愚かな話になってしまいます。いずれ接種履歴自体はマイナンバーと紐付きます。里帰り接種も少なくありませんし、接種期限までにかかりつけで予約が取れなかったというケースもあり得ます。しかも、お聞きしたケースでは履歴を母子手帳から入力していく画面が途中でフリーズするという、医療機関側には見えないバグが潜んでいるシステムもあるようです。これでは患者が減ってしまいます。
当社のワクチンシステムはアラート機能が充実しており、接種履歴がなくても予約する際に予約日を確定するための絶妙な逆算アラートが設定されています。毎回履歴を登録させるというナンセンスは必要ありません。なぜアラートを充実させたのか? 他社の方法では、患者に履歴を入力させること自体が誤接種のきっかけになっています。間違いなく入力してくれる保証はどこにもありません。患者が利用登録時に子供の生年月日を間違えることすらあります。日付項目の入力ミスは本当に多いんです。その患者に接種履歴を入力させる、ひとつつだけならまだしも、いくつも入力させる。その結果、接種日の入力ミスで誤接種が生まれても患者を責められないのが医療機関側の辛いところ。チェックはすべて医療機関主導で行わなければなりません。そこでアラートが有効になるのです。そのあたりをご理解頂ける先生には、主治医ドットコムをお勧めしています。他にも多くの利点があります。たとえば、患者が見ているスマホの画面を医療機関側が確認する機能、これは当たり前の機能だと思っていたところ、先日当社に載せ替えられた先生からお褒めの言葉をいただきました。前のシステムは全て業者が設定し、患者の画面を見たいときは毎回、患者登録をして患者になりすまして見ないと見られないそうです。驚きです。管理する側の医療機関が、患者が毎日見る画面をすぐに確認できないとは。。。他にもたくさんあります。画面の表示設定を変更したり、文章変更したり、接種スケジュールを増やしたり、減らしたり、ウェブでシステムを構築している以上、その程度のことは医療機関側ですべてできなくては日々の診療に対応できません。ところが実際は、業者に電話、メール、FAXなどで依頼して直してもらわないといけないような仕組みも多いようです。さらにはワクチン1本1本の設定をすべて医療機関側で入力させるシステムもあると聞きます。当社ではもちろん、初期設定は厚生労働省の最新の予防接種法に基づいたものをご提供します。そこから、必要に応じて調整をしていきます。例えば4種混合の「おおむね1年あける」といった曖昧な表現の接種間隔部分については設定後にインタビューし医療機関ごとの方針に合わせて微調整する、などです。

と色々書きましたが、当社のワクチン予約システム、長いことやってますので小児ワクチンに必要なことはほとんど網羅されていますし、誤接種を確実に防止できる仕組みがついていますので、小児科以外の医療機関で小児ワクチンを扱う場合でも安心して接種することが可能になります。このような背景から主治医ドットコムは予防接種のみ?と誤解を受けますが、ワクチン接種同様に、一般診療の予約システムもかなりの自信作となっています。ご理解いただける先生のみにご利用いただいていますが。。。

最後に、主治医ドットコムに搭載されている医療機関を経営するために大切な統計機能をご紹介します。クジラ・イルカグラフという、この先10年の経営を考えるうえで重要な指標となる統計。ご興味いただければぜひお問い合わせください。

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