◇公費接種(無料)
◎ヒブ髄膜炎 肺炎、中耳炎、菌血症、細菌性髄膜炎等の病気を引き起こすことがあり、細菌性髄膜炎を起こすと死亡したり、寝たきり、てんかん、難聴等の後遺症が残ることがある。
◎肺炎球菌 ヒブと同様、細菌性髄膜炎を発症し死亡率や後遺症率はヒブより高い。肺炎球菌にはいくつかの種類があるが、ヒブと肺炎球菌のワクチンを接種することで細菌性髄膜炎の大部分を予防できる。
◎B型肝炎 慢性肝炎にかかり、肝硬変、肝がんになることもある。急性肝炎を起こすタイプもあり、3歳未満で感染すると、持続感染者(キャリア)になりやすい。
◎四種混合
・ポリオ “小児マヒ”と呼ばれる病気。脳・脊髄に感染し、麻痺を起こす。一部の人は永久に麻痺が残る。呼吸筋の麻痺で呼吸困難になり死亡することもある。
・ジフテリア 高熱、犬が吠えるような咳、激しい嘔吐が続く。喉の粘膜に強い炎症を起こし窒息死することもある。菌の出す毒素により心筋障害や神経麻痺が起こる。
・百日咳 風邪のような症状から激しい咳に変わり、数週間続く。乳児は重症化し酸素不足から脳障害を起こすこともある。
・破傷風 手足のしびれ、筋肉の強い収縮、痙攣などの障害が起こり、死亡率の高い病気。
◎BCG 乳児が感染すると結核性髄膜炎等、重い後遺症を残す。
◇任意接種(自費)
◎ロタウイルス 下痢や嘔吐を繰り返し、脱水症状をおこしやすい。けいれんや意識障害を併発することも多く重症化すると脳症や脳炎を起こし死亡することもある。感染力が非常に強く、現在有効な治療薬はない。
◎インフルエンザ 高熱、鼻汁、咳、全身倦怠感などの症状でウイルスは毎年変異する。インフルエンザ脳症を起こすと重い後遺症が残ったり死亡したりすることもある。
1歳以降で初めて対象となるワクチン
◇公費接種(無料)
◎MR
・麻疹 発熱、咳、発疹等の症状で、だるさ、食欲不振が強く脱水症をおこしやすい。気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎等の合併症をおこすこともあり、死亡することもある。
・風疹 軽い風邪の症状から始まり、発熱発疹があるが、症状があまり出ず気づかないうちに感染することもある。妊婦がかかると多発奇形(白内障、心奇形、難聴等)の子どもが生まれることもある。
◎水痘 発熱、全身に水疱性の発疹。重い人は重症の発疹や脳炎の合併症もある。
◎日本脳炎 高熱、嘔吐、痙攣、意識障害、昏睡等の症状がみられ、脳炎にかかった時の死亡率は15%、神経の後遺症を残す人は50%にもなる重病。
◎子宮頚がん 初期にはほとんど症状はないが、20代〜30代の女性のがんで1位。その原因はほぼ100%ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であることが明らかになっている。すでに感染しているウイルスには効果はない。
◇任意接種(自費)
◎おたふくかぜ 髄膜炎や難聴の合併症を起こすことがある。思春期以降の男子がかかると睾丸炎を起こすことがある。
いずれのワクチンもその病気にかかる可能性を完全になくすことはできませんが、症状を軽くし重症化を防ぐ効果があります。