フルミストとは、鼻に噴霧(スプレー)するタイプのインフルエンザワクチンです。
鼻へ噴霧するため、針を刺す必要がありません。
日本では、2歳以上19歳未満の方を対象に、昨年度の2024年度から厚労省の認可がおりました。欧米では20年以上前から使用されています。
1回の接種で終了します。
料金は9,000円です。
●フルミストでは、同時接種は受付けていません。
◆◆◆接種方法◆◆◆
専用の接種器具を用いて、左右の鼻の中に0.1mlずつ、計0.2ml噴霧します。
◆◆◆予約に際しての注意点・お願い◆◆◆
●フルミストは、予約したら、予約の取り消はできません !!
※キャンセルはできませんが、予約の変更は可能です。
予約後はキャンセルができませんので、十分にご検討してから予約して下さい。
( ワクチンの返品がきかないため )
●お子様の拒否による接種中止の場合、料金は返金できません。
( 接種時すでに開封していますので、接種費用が発生します )
( 接種できなかった場合、1回分の料金で別の日に振り替えることもできません )
◆◆◆【接種できない人】がいます ! ◆◆◆
●2歳未満と19歳以上の方は接種の対象外です。
●卵とゼラチンに対して重度のアレルギーを持っている人
( 卵やゼラチンのアレルギーでアナフィラキシーを起こしたことがある人 )
これらに対してアナフィラキシーの既往がある場合、接種はできません。
※ブタ由来のゼラチンが含まれております。宗教的理由で接種できない場合があります。ご注意下さい。
●喘息を持っている人
喘息のコントロールが良好であれば接種可能です。
喘息の発作が頻繁に起きている場合は、注射型のワクチンが推奨されます。
( 喘息のコントロールが不安定な方は、フルミストが呼吸器に影響を与えることがあるためです )
他院で、喘息の治療を受けている方は、フルミストを接種することができるのか、主治医の先生の許可を得て下さい。( 予約を入れる前に! )
※ちなみに、『5歳未満で喘息の治療を行なっている人や1年以内に喘息発作があった人は接種できません』、というのはアメリカの基準です。
日本での臨床試験では問題がなかったと判断されているため、治療中の方も接種可能です( ただし、喘息のコントロールが良好であれば )。
● 中枢神経系の解剖学的バリアー破綻がある人
○ 人工内耳埋め込み術後
○ 内耳の先天性形成不全
○ 持続的な脳脊髄液交通 など
●免疫不全の方、免疫の低下している人と日常的に接触する人
( ステロイドや免疫抑制剤を使用している場合など )
●川崎病などに罹患しアスピリンを服用中の人
●発熱や急性疾患に罹っている人
●インフル・コロナに罹患し自宅療養期間があけて2週間経過していない方
( 発症した日をゼロとして、22日目から接種可能 )
●妊娠中または妊娠の可能性のある人・授乳中の人
●乳児等の感染リスクが高いと思われる方と密接な接触をする可能性がある人
兄弟に生後4か月未満の乳児がいる家庭は、水平感染する恐れがありますので、注射型のインフルエンザワクチンをお勧めします。また4か月以上の乳児でも水平感染が心配な方も注射型のワクチンをお勧めします。
●大泣きして暴れてしまう子
左右の鼻の中に専用の接種器具を挿入します。痛くはありませんが、鼻に異物を入れられることに強い恐怖感を感じ暴れてしまう子には、接種ができません。
◆◆◆メリットとデメリット◆◆◆
【メリット】
●鼻にスプレーするタイプのワクチンなので痛くない!
●注射のワクチンと違って針を刺さないので、刺した部位の発赤・疼痛といった副反応がない。
●接種が1回で済む(注射のインフルエンザワクチンは、生後6か月〜13歳未満は合計2回接種)。
●インフルエンザウィルスが侵入する経路となる鼻腔で免疫を作るため、高い発症予防作用が得られる。
●予防効果の期間が長い(従来の注射の不活化ワクチンより長いと言われています)。
【デメリット】
●接種を受けることができない人がいる。
●ワクチン接種後1〜2週間は、ワクチンウイルスが周りの人に感染(水平伝播)する可能性がある。
※副反応として
●軽い風邪のような症状が数日みられることがあります。
ほとんどの場合は軽度で一時的なものです。3〜4割くらいといわれています。
●フルミストは弱毒生インフルエンザワクチンです。
そのため、接種後1〜2週間は飛沫や接触でワクチンウイルスの水平伝播(すいへいでんぱ)の可能性があります。
< 水平伝播とは、接種した人が他の人にインフルエンザをうしてしまうことです >
※注射型のワクチンは不活化ワクチンのためこのようなことは生じません。
◆◆◆接種後の注意◆◆◆
●接種当日は激しい運動( 水泳など )は避けて下さい。
接種後の入浴や通常の生活は可能です。