ﾛﾀｳｲﾙｽﾜｸﾁﾝは経口接種(飲むタイプ)の生ﾜｸﾁﾝです。
ﾛﾀｳｲﾙｽ胃腸炎による嘔吐下痢症を防いだり、軽くしたりして点滴や入院が必要になるほどの重症例を約90％減らします。結果として脳炎などの重い合併症も防ぎます。
現在、ﾛﾀｳｲﾙｽﾜｸﾁﾝとしてﾛﾀﾘｯｸｽ(GSK：1価ﾜｸﾁﾝ、2回接種)、ﾛﾀﾃｯｸ(MSD：5価ﾜｸﾁﾝ、3回接種)の2種類があります。
効果に違いはありません。
当院では主にﾛﾀﾃｯｸを使用します。ﾛﾀﾘｯｸｽも接種できますので、ご希望の方は予約時にお伝えください。
先天性消化器障害、腸重積の既往のある方は接種できません。
対象：令和2年8月1日以降に生まれたお子様
(それ以前に出生し自費で接種開始している方は対象になりません)
接種時期：生後6週から接種できますが、他のﾜｸﾁﾝとの同時接種を考えて生後2ヶ月からをお勧めします。それができない場合でも、初回接種は遅くとも生後3ヶ月過ぎ(14週6日)までに受ける必要があります。この目的は、腸重積症(腸閉塞の一種)が起こりにくい低い月齢で接種することです。
〈接種時の注意〉
★初回接種は生後3ヶ月過ぎ(14週6日)までに接種しましょう。
★吐き戻し予防のため、接種前後30分は授乳を控えましょう。
★接種後1～2週間は腸重積の症状(不機嫌、繰り返す嘔吐、血便、ぐったりしている)がないか注意しましょう。
★おむつ交換後は手洗いをしっかり行いましょう。
●１歳までの予防接種ｽｹｼﾞｭｰﾙ●
下記の2つのパターンからお選び頂けます。
パターン①の方が複数同時接種することができ、来院回数が少くなっています。
パターン①【3本以上同時接種の場合：来院回数5回】
生後２ヶ月になったら
①Hib1回目+肺炎球菌1回目+Ｂ型肝炎1回目+ロタテック1回目
↓４週以上あけて
生後３ヶ月になったら
②Hib2回目+肺炎球菌2回目+Ｂ型肝炎2回目+４種混合1回目+ロタテック2回目
↓４週以上あけて
③Hib3回目+肺炎球菌3回目+４種混合2回目+ロタテック3回目+4ヶ月健診
↓４週以上あけて
生後5ヶ月になったら
④４種混合3回目+BCG
↓
生後7ヶ月頃
⑤Ｂ型肝炎3回目+7ヶ月健診
(Ｂ型肝炎1回目から140日以上あけて１歳までに）
パターン②【2本同時接種の場合：来院回数8回】
生後２ヶ月になったら
①B型肝炎1回目+ロタテック1回目
↓1週程あけて
②Hib1回目+肺炎球菌1回目
↓①から4週以上あけて
生後3ヶ月になったら
③４種混合1回目+Ｂ型肝炎2回目+ロタテック2回目
↓②から４週以上あけて
④Hib2回目+肺炎球菌2回目
↓③から4週以上あけて
⑤４種混合2回目+ロタテック3回目
↓④から４週以上あけて
⑥Hib3回目+肺炎球菌3回目+４ヶ月健診
↓⑤から4週以上あけて
生後5ヶ月になったら
⑦４種混合3回目+BCG
↓
生後7ヶ月頃
⑧Ｂ型肝炎3回目+７ヶ月健診
(Ｂ型肝炎1回目から140日以上あけて１歳までに）