守岡小児科医院
感染性胃腸炎の原因には、ノロウイルスやロタウイルスなどいくつかありますが、いずれも特効薬がないので自然治癒を待つしかありません。ただ、”待ち方”にコツがあります。

@吐いたらすぐに飲ませない
吐いたら1時間は何も飲ませず、1時間たったらスプーンでまず1さじ水分を与えます。15分たったら2さじ与えます。また15分たったら3さじ与えます。このように少しずつ増やしながら与えます。
水分はOS1などのスポーツ飲料やお茶、水、薄めのリンゴジュースはOKです。オレンジジュース、牛乳、コーヒー、ココア、炭酸は×です。

A最後に吐いてから12時間は食べちゃだめ!
しっかり胃腸を休ませる必要があるからです。子供が欲しがったとしても与えてはいけません。子供は欲求だけで食べたがりますが、お腹が受け付けないことが理解できないのです。ここで食べると吐きます。吐くことで病気が悪化します。
保護者や他の兄弟が食事をする場合は、見えないところで摂ってください。

B12時間以上たったら食事開始!
ただし、何でも食べて良いわけではありません。お腹の病気なのでお腹をいたわる食事にする必要があります。
始めはおかゆ(離乳食初期)、その次は軟飯と軟菜(離乳食中期から後期)にします。
乳製品、揚げ物、炒め物、かんきつ類、アイスは控えます。これを治るまで続けます。これが食事療法です。

C治ったという基準は?
全ての症状が改善するまでです。食欲が戻り、腹痛がなくなり、元気な時の状態の便が出たら治ったと言えます。
例えば、熱は下がっても下痢していたら治っているとは言えません。この状態で保育園や学校に行ったら周りにうつしますし、なにより本人がまだつらい状態なので食事療法を続ける必要があります。

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